巨大で余裕のある部屋に住んでいれば何ということはないはずですが、部屋に対してダイニングテーブルが占める面積はかなりの大きさになります。
一人暮らしの場合はローテーブルなどで済ませることがほとんどでしょう。
限られたスペースゆえサイズ、高さ、利用する人数を考慮しないと、後悔することになってしまいます。サイズや価格からもそう簡単に交換できるものではありません。
そこで、どうダイニングテーブルを選ぶのか、サイズをどうするのか、をプロトタイピングをして考えることにします。
難易度
2(低)
必要なもの
- タオルケット
- 多めのダンボール
- 脚立や本など
- メジャー
- (椅子)
かかる時間
30分-1h
何を求めるのか
まず、ダイニングテーブルに求めるものは何なのか?
- ゆっくりと食事をする場所
- お客様をお招きする場所
- 作業や雑談ができる場所
この3つを元に私たちが求めたのは、以下の条件です。
- 2人がゆったりと座れる
- 4人でも座れる
- 向かい合う2人の皿に加えて、中央にもお皿が置ける
- 簡単な作業や仕事ができる
- 部屋の雰囲気にあった落ち着いた質感
プロトタイピング
さて、この条件に合う机はどんなものか、さっぱり見当もつかないので、ここは超手抜きプロトタイピングをしてみて、どんなサイズのどんな机が欲しいのか作ってみることにします。
毛布を使って
何を調べるか
縦横のサイズが心地よいか、部屋を占める面積に問題がないか?
どうやって?
部屋に大きくて形を変えられるものを探したところ、毛布(タオルケット)が見当たりました。そこで、毛布を折って理想のサイズを探ってみます。
おきたい皿を並べてみたり、向かい合って座ってみたり、納得がいくまで毛布を折って、サイズを変えて試してみる。何度か試してみると心地よいサイズ感がわかります。
ここでは奥行きを85cm, 長さを140cm程度としました。
ただ、これだけだと高さ方向が現実と違うので次のステップに行きます。
段ボールなどを使って
何を調べるか
高さはどれくらいがいいか?他の場所から見て圧迫感はないか?椅子を引くスペースはあるか?普段ぶつかってしまわないか?
どうやって?
今度は家にあった段ボールや高さのあるものを組み合わせて、よい高さを探します。ダンボールを組み合わせて、毛布で決めた板のサイズに近い板を作り、脚立や本などで実際の高さにあわせます。(今回はたまたま板があったのでそれを利用しています)
一般的に机から-30cmの高さに椅子があることが良いと言われており、72cm周辺の高さのテーブルが多いので、先人の知恵に抗わずこの近辺の高さにするのが無難でしょう。実際に椅子を配置し、座ってみたところ、快適な高さを73cmとしました。
次に空間的な快適さを計ります。普段の生活をする場所から設置するテーブルを眺めたり、普段の生活をしてテーブルが邪魔だと感じないか調べます。
今回はテーブルの隣にあるソファに座って見てみました。
板の長さが一定を越えるとソファに座った際に視界に大きく入り、圧迫感を感じます。何度かサイズを変え、長さを130cmとしました。
二つのプロトタイピングを終え、最終的なサイズは90cmx130cmx72cmとしました。
実際に購入した机はこれ。
プロトタイピングによって、空間的、実用的に快適なサイズを見つけることができました。机上でサイズを測ってみただけではわからない圧迫感や距離感、最適な高さを購入前に知ることができるので、このひと手間を行うことをぜひお勧めします。
参考文献
はじめての家具選び・ダイニングチェアー編
http://www.karimoku.co.jp/karimoku/more/more_chair.html